妊婦は温泉に入って大丈夫?禁忌とされた理由から注意点・おすすめ宿の選び方まで徹底解説

妊娠中のお腹の張りや腰痛、足のむくみ。さらには、これから始まる育児や出産に向けたプレッシャーなど、妊婦さんの心と体には日常的にたくさんの負担がかかっています。
「ゆっくり温泉に浸かって癒やされたい」
「でも、そもそも妊婦って温泉に入ってもダメなんじゃ…?」
「大浴場だと周りの目が恥ずかしいかもしれない」
そんな不安を抱えて、旅行をためらっていませんか?
結論からお伝えすると、環境省の基準改正により、ご自身の体調を最優先に適切な注意を払えば妊娠中でも温泉に入って大丈夫です。
この記事では、公的機関の情報をもとに「なぜ昔はダメと言われていたのか」という理由から、周りの視線への不安解消、安全な入浴方法、出産前の記念旅行(ベビームーン)に失敗しない宿の選び方までをわかりやすく解説します。
※本記事の免責事項について
本記事は環境省等の公的機関情報および一般的なケア情報を提供するものであり、医学的な診療行為に代わるものではありません。
妊娠の経過や体調には個人差があるため、温泉旅行を計画される際は、前もって必ずかかりつけの主治医にご相談ください。
【結論】妊娠中でも温泉に入って大丈夫!公的機関の見解と解禁の背景

「妊娠中の温泉は禁忌(入浴を避けるべき状態)」という話を聞いたことがある方も多いかもしれません。なぜ今は「入っても大丈夫」と言われているのでしょうか。
なぜ昔は「妊婦の温泉はダメ(禁忌)」と言われていたの?環境省の基準改定
かつて、温泉法に基づく「禁忌症(温泉への入浴を避けるべき疾患や健康状態)」の項目には、たしかに「妊娠中(特に初期と末期)」が含まれていました。そのため、親世代やおばあちゃん世代からの言い伝えとして「妊婦は温泉に入っちゃダメ」という噂が残っているのです。
しかし、専門家による科学的・医学的な調査の結果、「温泉の成分自体が妊婦や胎児に悪影響を及ぼす医学的根拠はない」ことが判明しました。
これを受け、2014年(平成26年)に環境省は温泉法の禁忌症から「妊娠中」を正式に削除しました。つまり、公的機関の基準でも、妊娠中の温泉入浴は問題ないことが認められています。
出典・参考環境省|温泉法に基づく禁忌症等の改定について(平成26年7月)
温泉に入ってもいい時期はいつからいつまで?(安定期〜妊娠後期の注意点)

温泉の成分自体は問題ありませんが、大切なのは「妊婦さん自身の体調と妊娠週数」です。時期ごとの目安を見てみましょう。
- 妊娠初期(〜15週頃まで)
つわりや体調の変化が激しく、貧血や立ちくらみも起こりやすい時期です。長時間の移動や入浴は体への負担が大きいため、慎重な判断が必要です。
- 妊娠中期・安定期(16週〜27週頃)
体調が安定してくるため、温泉や小旅行に最も適している時期です。無理のないスケジュールであれば、心身のリフレッシュを存分に楽しめます。
- 妊娠後期〜臨月(28週〜)
お腹が大きくなり、バランスを崩して滑りやすくなります。また、急な破水や陣痛の可能性も出てくるため、遠出は避け、すぐ帰宅できる近場にとどめるのが安心です。
温泉に入ったからといって「医学的な治療効果」があるわけではありませんが、身体を温めることで緊張がほぐれ、日常の疲労を和らげる素晴らしい癒やしになります。
なぜ温泉で妊婦さんをあまり見かけない?周囲の目とリアルな疑問を解消

「入っても大丈夫なのはわかったけれど、温泉で妊婦さんってあまり見かけない気がする…」と疑問に思う方もいるはずです。ここでは、リアルな悩みや周囲の視線について解説します。
「お腹が目立つ?変な目で見られない?」恥ずかしさや周囲の視線への不安
大浴場に行くと、「お腹の大きさが目立って見られるんじゃ…」「驚かれたら恥ずかしい」と気になりますよね。
ですが実際には、周りの方は特別な偏見の目で見ているのではなく、「これから赤ちゃんが生まれるんだな」と温かい目で見守ってくれていることがほとんどです。
どうしても視線が気になる場合は、前をタオルでさりげなく隠しながら移動するだけでも気持ちがずっと楽になります。
「周囲に気を遣わせない?迷惑にならない?」周囲への配慮と温泉施設の実際
インターネット上などで「迷惑に思われないか」と心配する声を見かけることがあります。しかし、周囲の人が気にする理由の多くは「滑って転ばないかな」「貧血にならないかな」という安全面への心配や気遣いです。
周りに気を遣わずにリラックスしたい時は、混雑する時間帯(18:00〜20:00頃)を避け、少し早めの夕方(15:00〜16:00頃)や朝の時間帯を利用するのがおすすめです。
1人(ソロ)で温泉に行ってもいい?見かけない最大の理由は「安全上の理由」
温泉で妊婦さんをあまり見かけない最大の理由は、「マナー違反だから」ではありません。
万が一足元が滑ったり、お風呂上がりに立ちくらみを起こしたりした際の安全確保のために、大浴場ではなく貸切の個室風呂や家族風呂を選ぶ妊婦さんが多いからです。
1人(ソロ)での温泉利用も絶対NGではありませんが、もしもの時にすぐサポートしてもらえるよう、できればご家族やパートナーと一緒に旅行することをおすすめします。
妊婦が安全に温泉を楽しむための注意点・入浴マナーと3大リスク対策

妊娠中の温泉を安全で良い思い出にするために、絶対に覚えておきたい「3大リスク」とその対策をご紹介します。
妊娠中の温泉におけるリスクと主な対策・注意点
| リスク | 主な対策・注意点 |
|---|---|
| 1. 転倒リスク |
足裏の泡をシャワーで洗い流し、 手すりを使ってゆっくり歩く |
| 2. のぼせ・脱水 |
38〜40℃のぬるめのお湯で 1回10分前後。前後で必ず水分補給 |
| 3. 衛生・皮膚刺激 |
衛生管理の整った宿を選ぶ。 「単純温泉」や「弱アルカリ性温泉」がおすすめ |
【リスク対策1】転倒防止と体の洗い方の工夫(姿勢・椅子の使い方)
温泉施設の床は、泉質やせっけんの成分で普段より滑りやすくなっています。移動の際は必ず手すりを使い、一歩ずつ慎重に歩きましょう。
体に負担をかけない洗髪・洗体のコツ
- 高めの椅子を選ぶ(低めの椅子はお腹を圧迫してしまいます)
- 洗面器を台の上に置く(深くかがむ前傾姿勢を避けるため)
- 足裏をしっかりシャワーで流す(せっけんや成分が残っていると転倒の原因になります)
【リスク対策2】のぼせ・脱水・長湯を防ぐルールと適切な温度
妊娠中はホルモンバランスや血圧の変化により、普段よりも「のぼせ」や「貧血」が起きやすい状態です。
- お湯の温度: 38〜40℃程度の「ぬるめ」を選択する
- 入浴時間: 1回あたり10分前後を目安にし、長湯は避ける
- 水分補給: 入浴の前後には、ミネラルウォーターや常温の麦茶をたっぷり飲む
なお、熱すぎるお湯やサウナ、水風呂、水圧の強いジェットバスは体への負担が大きいため避けてください。
【リスク対策3】感染症・衛生面の配慮と泉質選び
妊娠中は免疫力が変化しやすいため、清掃が十分に整備された清潔な宿を選びましょう。また、泉質によって肌への刺激が異なります。
- おすすめの泉質:
肌あたりがやさしい「単純温泉」や「弱アルカリ性温泉」
- 注意が必要な泉質:
皮膚への刺激が少し強い「酸性泉」や「硫黄泉」(肌トラブルを起こしやすいため、長湯は避けましょう)
参考情報
自治体でも妊婦さんの温泉入浴ガイドラインを公開しています。(例:群馬県|妊婦さんが温泉を楽しむための注意事項 等)
温泉施設側の意見・受け入れ態勢と事前に伝えるべきこと
多くの旅館やホテルでは、妊婦さんの利用をとてもあたたかく歓迎しています。
施設側の本音としても「安全のために、妊娠中であることを事前に伝えてもらえると安心する」という声が多数を占めます。
予約時やチェックイン時に「現在妊娠〇ヶ月です」と伝えておくと、浴室用の滑り止めマットを用意してくれたり、お食事の内容に配慮してくれたりと、施設によってはスムーズなサポートを受けやすくなります。
失敗しない宿・温泉の選び方!家族風呂・客室露天風呂・マタニティプランのすすめ
快適で不安のない温泉旅行を楽しむために、都内からアクセスしやすいおすすめの「宿選びの基準」をご紹介します。
プライベート空間で周りの目を気にしない「貸切家族風呂」「客室露天風呂」のメリット
大浴場での「見られるのが恥ずかしい」「転びそうで怖い」という悩みを一気に解決してくれるのが、「貸切風呂(家族風呂)」や「客室露天風呂(お部屋に備え付けの温泉)」です。
パートナーやご家族と一緒に、すぐそばで見守ってもらいながら入浴できるため、安全面でもプライベート面でも最高の選択肢と言えます。
都内から2時間以内が快適!アクセス重視の「マタニティプラン(ベビームーン)」
出産前に夫婦二人で過ごす記念の旅行は「ベビームーン」とも呼ばれ、近年とても人気があります。温泉宿が用意している「マタニティプラン」を活用するのが最適です。
マタニティプランの嬉しい特典例
- 抱き枕やマタニティ用パジャマの貸出
- ノンカフェインのハーブティーやドリンクサービス
- 移動を最小限にできる「お部屋食」や「個室食」
- 急な体調不良によるキャンセル料免除サポート
おすすめの旅行先エリア
都内から特急・新幹線や車でアクセスしやすく、移動負担の少ないエリア(箱根、熱海、伊豆、軽井沢など)の上質な温泉宿をおすすめします。
第2子妊娠中のパパママへ!上の子と一緒に楽しむ宿選びのヒント
第2子を妊娠中で、小さなお子さんを連れた家族旅行を検討されている方もいると思います。お腹が大きなママが大浴場で上の子のお世話をするのは、転倒のリスクがあり危険です。
- パパと上の子: 大浴場で広々としたお風呂を楽しむ
- ママ: 客室風呂や貸切風呂でゆっくり静かにリラックスする
このように役割を分けて、パパにしっかりサポートしてもらいましょう。
旅先での安心チェックリスト&パパとの共有事項
温泉旅行に出かける際、準備しておくと安心なアイテムと、パートナー(パパ)に共有しておきたいポイントをまとめました。
🎒 妊婦さんの温泉旅行マストアイテム
🤝 パートナー(パパ)にお願いしたい共有サポート
妊婦の温泉Q&A!気になる疑問を網羅

ここでは、妊婦さんが温泉旅行で疑問に感じやすい細かい不安にQ&A形式でお答えします。
Q1. 温泉卵(温泉たまご)や温泉宿の料理は妊娠中も食べて大丈夫?
A. 半熟卵などは体調を見ながら判断し、生魚やナチュラルチーズなどの「生もの」は避けるのが基本です。
温泉卵は白身が半熟、黄身がトロトロの状態です。妊娠中は免疫力が変化しており、サルモネラ菌などの食中毒に通常時よりも注意が必要となるため、体調に不安がある場合は加熱した卵料理を選ぶと安心です。
また、温泉宿の食事では「お刺身(生魚)」や「生卵」「ナチュラルチーズ」「アルコール」が出る場合があります。事前に「妊娠中」と伝えておくことで、別の加熱料理への変更や食材への配慮に対応してくれる旅館・ホテルも多くあります(※対応の可否は施設ごとに異なるため、予約時に必ず確認しましょう)。
Q2. 温泉の「硫黄のにおい」や「温泉水」を飲んだり触れたりしても胎児に影響はない?
A. においが胎児に直接影響することはありませんが、無理は禁物です。
通常の温泉入浴でにおいそのものが胎児の成長に影響を与えるという根拠は確認されていませんが、つわりの時期やにおいに敏感なタイミングでは気分が悪くなることがあるため、不快に感じたらすぐお部屋に戻りましょう。
温泉を飲む「飲泉(いんせん)」は成分がとても濃いため、妊娠中は基本的に避けるのが無難です。
Q3. 旅行前に産婦人科の主治医(かかりつけ医)へ相談する際のポイントは?
A. 日程、移動時間、宿泊エリアを具体的に伝えて相談しましょう。
妊婦健診の際に「〇週頃に、車(または電車)で片道〇時間くらいの温泉へ1泊で行きたい」と伝えて、先生からアドバイスをもらうと安心です。
もし「お腹の張りが強い」「切迫早産のリスクがある」「妊娠高血圧症候群の傾向がある」などと指示されている場合は、残念ですが旅行は控えて体調の回復を優先してください。
まとめ:適切な安全対策と宿選びで、妊娠中も心と体を癒やそう
「妊婦は温泉に入ってはいけない」というのは、今では過去の誤解です。現在の環境省の基準でも、妊娠中の温泉入浴は問題ないことが明記されています。
大切なのは以下の3つのポイントです。
- 安定期(妊娠中期)を中心に、体調第一で計画する
- 足元の転倒や「のぼせ」に配慮し、ぬるめのお湯で短時間楽しむ
- 「客室露天風呂」や「貸切風呂」があるマタニティプランの宿を選ぶ
旅行の予定を立てたら、ぜひ「CURMY(カルミー)」のお出かけ情報も活用して、近場の過ごしやすい観光スポットや素敵な旅にしてみてくださいね。
パートナーやご家族と協力しながら、赤ちゃんが生まれる前の特別な時間(ベビームーン)を心地よくリフレッシュしてお過ごしください。
CURMY編集部
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更新日: 8/7/2026






