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【看護師監修】マミーブレインはいつまで続く?産後の物忘れの原因や対策

【看護師監修】マミーブレインはいつまで続く?産後の物忘れの原因や対策
妊娠中新生児幼児期

「あれ、今何をしようとしてたんだっけ?」

「買い物に来たのに、買うものをド忘れしてしまった…」

産後、こんな風に頭にモヤがかかったように感じたり、うっかりミスが増えたりしていませんか? 

その症状、「マミーブレイン」かもしれません。多くのママが経験するものであり、決してあなたのせいではないんです。

この記事では、看護師の視点から、マミーブレインがいつまで続くのか、その原因から今日からすぐに試せる対処法まで、分かりやすく解説します。

一人で悩まず、自分の体の変化と上手に付き合っていく方法を一緒に見つけていきましょう。

「マミーブレイン」とは?病気じゃないの?

「マミーブレイン」という言葉、実は医学的な病名ではなく、産後のママに見られる記憶力や集中力の低下といった症状の俗称なんです。

多くのママが経験する一時的な状態で、「病気」ではありません。研究(※1)でも、記憶検査で検出できるほどの明確な低下ではないとされています。

集中力、判断力の低下の原因は、妊娠・出産によるホルモンバランスの変化や睡眠不足、脳の変化によるものと考えられています。マミーブレインの症状は、一般的に時間の経過とともに落ち着いていくとされています。

(※1)マタニティサイクルにある女性の認知機能の変化とその影響要因/増田 美恵子 

【チェックリスト】これってマミーブレイン?主な症状

「私のこの症状も、もしかして?」と思ったら、チェックしてみましょう。具体的なシーンと一緒に紹介します。

うっかりミスや物忘れが増えた

(例)買ってきたばかりのアイスを冷凍庫ではなく冷蔵庫に入れてしまった。鍵の置き場所を忘れる回数が増えた。

人の名前や言葉がすぐに出てこない

(例)久しぶりに会った人の名前が思い出せず、焦ってしまう。「あれ、あれ取って」と、物は頭に浮かんでいるのに物の名前が出てこない。

同時に複数のことをこなせなくなった(マルチタスクが苦手に)

(例)お湯を沸かしながらおむつを替えようとしたら、次何をすべきか分からなくなった。

会話の途中で何を話していたかわからなくなる

(例)ママ友と話している最中に、自分が何を言おうとしたか忘れてしまう。会話の内容についていけずに、聞き流してしまう。

集中力が続かず、仕事や家事に時間がかかる

(例)今まで30分でできていた料理に、1時間もかかってしまう。

文章を読んでも頭に入ってこない

(例)産後の手続き書類や、好きな小説を読んでいても内容が理解しにくい。

マミーブレインはなぜ起こる?3つの原因を解説

マミーブレインは、ママが赤ちゃんを育てるために変化する過程で起こる現象といわれています。主な原因を3つ見ていきましょう。

  • ホルモンバランスの変化
  • 慢性的な睡眠不足や疲労
  • 育児による脳の使い方の変化

これらの原因により、妊娠・出産を経験したママなら誰にでも起こる可能性があります。

女性ホルモンのバランスが変化

妊娠中は妊娠を継続させるために、エストロゲンとプロゲステロンが分泌されていますが、出産後に胎盤が排出されると、女性ホルモンは急激に減少し、ほぼ0に。

女性ホルモンのエストロゲンは、記憶力や認知機能に関与するため、激しい変動により、脳の働きに影響を与えると考えられています。また、授乳中の女性ホルモンが少ない状態も影響があると言われています。

慢性的な睡眠不足や疲労

夜中の授乳やおむつ替えなど、24時間体制の赤ちゃんのお世話で、ママは慢性的な睡眠不足になりがち。

睡眠には、脳の疲れを取って記憶を整理する大切な役割があります。睡眠が足りないと、脳が十分に休息できず、集中力や判断力が低下してしまうのです。

また、慣れない育児に対して不安が大きいことも、疲労の原因となります

育児による脳の使い方の変化

産後のママの脳は、「赤ちゃんの安全」を最優先するモードに切り替わっています。常に赤ちゃんの泣き声に耳を澄ませ、危険がないか気を配り…と、無意識のうちに膨大なタスクをこなしている状態。この「常時マルチタスク状態」が脳に負荷をかけ、一つのことにじっくり集中するのを難しくさせているのです。

海外の研究では、妊娠初期から中期にかけての女性の脳をMRI画像技術でモニタリングすると、妊娠していない女性に比べて構造が変化すること、その変化の一部は産後2年にわたって続くことが報告されています。

参考:「妊娠で脳はダイナミックに変化」一時的に記憶力や認知力が低下 研究結果/William A. Haseltine | Contributor

今日からできる!マミーブレイン対処法5選

「原因は分かったけど、この状況を何とかしたい!」そんなママのために、今すぐ生活に取り入れられる具体的な対処法を5つご紹介します。

「記憶」より「記録」に頼ろう

忘れてしまうのは仕方のないこと。「忘れても大丈夫」な仕組みを作ってしまいましょう!

  • やることリスト・買い物リストをメモに書く
  • スマホのカレンダーに予定を入れ、通知設定をONに
  • 家族で共有できるカレンダーアプリやメモアプリを活用する

買い物へ行くときは、メモにチェックボックスを書き足し整理。仕事の会議や赤ちゃんの健診などの重要な予定はカレンダーアプリで通知設定をONにし、定期的な予定にはリマインド機能を活用するのもおすすめです。

家族で予定を共有できるアプリの利用や、家族にメッセージアプリで知らせてもらうことも効果的です。自分だけが「覚えておかなきゃ」というプレッシャーから解放されるだけで、心がグッと楽になりますよ。

家事の負担を減らす工夫を

毎日の家事は、以下のような便利なアイテムやサービスを活用して、負担を減らしましょう。

  • 調理家電(自動調理鍋など)や掃除ロボットを導入する
  • ミールキットや食材宅配サービスを利用する
  • ネットスーパーで買い物の手間を省く

自分の力だけで完璧を目指さずに、思考力を使わなくても家事が回る工夫で、脳を休ませてあげましょう。

意識して「一人時間」を作る

たとえ15分でも、赤ちゃんと離れて一人の時間を作ることは、脳をリフレッシュさせるためにとても大切です。

  • パートナーや家族に赤ちゃんを預けて散歩に出る
  • 一時保育やベビーシッターを頼んで、カフェで一息つく

毎日頑張っている自分を、意識的に労ってあげてくださいね。

周囲にできない状況を伝える

マミーブレインの症状は、一人で抱え込まず、家族や職場に状況を伝え、サポートを求めましょう。忘れやすい、集中できないなど、具体的に苦手なことを伝えると理解を得やすいです。伝え方の例を以下に紹介します。

  • (うっかりミスを防ぐため)会議の前に準備確認があるから、事前に声をかけてほしい
  • (集中力が続かない場合)休息を上手く入れつつ、こまめに効率よく家事をします
  • (忘れやすい場合)大事な予定の前日にはLINEで連絡してほしい

具体的にどうしてほしいかを伝えると、周りも協力しやすくなります。

休めるときに少しでも睡眠を取ろう

まとまった睡眠が難しいなら、細切れでもOK。休めるときに少しでも体を横にしましょう。

  • 赤ちゃんがお昼寝したら、一緒に寝て過ごす
  • 夜間の対応をパートナーと分担する

質の良い睡眠を少しでも確保することが、脳の回復に繋がります。

マミーブレインはいつからいつまで続く?

マミーブレインの症状は産後数カ月ほどから少しずつ和らいでいくケースが一般的です。ただし、マミーブレインの症状や落ち着く時期には個人差が見られます。

マミーブレインは産後1〜2年ほどで落ち着く

一般的には、産後数カ月から少しずつ和らぎ始め、産後1〜2年ほどで落ち着くママが多いようです。ホルモンバランスが元に戻ったり、赤ちゃんとの生活リズムに脳や体が慣れてきたりすることが関係していると言われています。

具体的な理由としては、妊娠・産後による脳の変化が産後2年頃まで続くことや、産後に減少した女性ホルモンが、母乳育児でない方は産後3~6か月後、母乳の方は卒乳後3か月後を目安に正常に戻っていくため症状の改善につながると見られています。

【体験談】私もマミーブレインでした

私自身も産後のマミーブレインを経験しています。ベビーカーを忘れて何度もスーパーを往復したり、好きな本の内容が全く頭に入ってこなかったり…物忘れやケアレスミスが気になってきたため脳を休める対策をしました。

子どもと一緒に昼寝をしたり、夜の授乳後の寝かしつけを夫と交代したりして、睡眠時間を取るように工夫。頭がぼんやりしていたので「元に戻るのかな」と不安でしたが、時間とともに少しずつ症状が気にならなくなっていきました。

マミーブレインの症状が長く続くケースも

中には、症状が産後3年、5年と長く続くように感じる方もいます。もし症状が長引いて辛い場合は、他の原因も考えてみましょう。

【要注意】こんな症状は産後うつかも?受診を検討する目安と診療科

マミーブレインと間違われやすいものに「産後うつ」があります。

マミーブレインが「物忘れ」や「集中力低下」といった認知機能の症状が中心なのに対し、産後うつは「気分の落ち込み」や「興味の喪失」といった意欲の低下が主な症状となるのが大きな違いです。

もし、以下の症状が2週間以上続いているなら、一人で抱え込まず専門家への相談を検討してみてください。

  • 何をしても楽しめない、興味がわかない
  • 理由もなく涙が出たり、不安でたまらなくなったりする
  • 「自分はダメな母親だ」と自分を責めてしまう
  • 食欲がない、または食べ過ぎてしまう
  • 眠れない、または寝すぎてしまう

産後うつは、10人に1人以上のママが経験すると言われており、決して珍しいことではありません。

受診するなら、まずはかかりつけの「産婦人科」や、地域の保健センターの保健師さんに相談するのがおすすめです。もちろん「心療内科」や「精神科」も専門です。

参考情報:妊産婦メンタルヘルスケアマニュアル

まとめ|うまく休みながらマミーブレインと付き合おう

マミーブレインは、妊娠・出産という大仕事を乗り越えたママに起こる、ごく自然な体の変化です。あなたが悪いわけでも、怠けているわけでも決してありません。

今回ご紹介した対処法を参考に、周りのサポートも上手に借りながら、完璧を目指さずに心と体を休ませてあげてくださいね。

辛いときは、一人で抱え込まないこと。周囲の人やサービスの利用、専門機関への相談など周りに頼りながら、心と体を休めて快適な生活を過ごすことが、ママにとっても赤ちゃんにとっても、一番大切なことです。

ライター/玉木まり◆看護師

更新日: 10/3/2025

※当サービスは、日々のつわり対策や症状をリスト管理することが目的です。つわりの症状に関して、決して自己判断せず、必ずかかりつけの産婦人科へ相談しましょう。

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