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子どもとの接し方に迷ったら⋯話が伝わらない!には理由があった「年代別」のお悩み解決

子どもとの接し方に迷ったら⋯話が伝わらない!には理由があった「年代別」のお悩み解決
幼児期学童期青年期成年期

子どもに毎日接していると、意思がスムーズに伝わらないもどかしさがあります。乳児期は会話ができなく意思疎通ができない辛さ。イヤイヤ期をやっと乗り越えたと思ったら、感情豊かな幼児期に振り回される、さらに、小学生になって「おふざけ」がすぎると可愛さ半分腹立たしく思うこともありますよね。そして、思春期になると子どもに心を開いてもらえないことも。ここまで育てた苦労を考えると、親だって心を閉ざしたくなります。

子どもとの接し方に不安があるかたへ、子どもとラクに向き合うポイントを見つけてもらえるよう、いくつかの参考文献をもとに幼児期から大学生までの年代に渡って関わり方を調べてみました。

参考文献 ​​厚生労働省 令和4年度子ども・子育て支援推進調査研究事業 日本総研

幼児の接し方は「きちんと伝わった?」が悩み。通じ合えるコツ

とにかくずっと一緒だった赤ちゃんの時期から、保育園や幼稚園でも成長し少しずつ言葉を覚えてくる幼児期。しっかり話せていると思っても、まだまだ心身ともに未発達なのです。

危険なことや、悪いことの分別はつけてもらいたいけど泣きやまないままだと親でも戸惑います。どうすれば子どもとのコミュニケーションがスムーズにとれるのか調べてみました。

まずは幼児期の接し方として、大人側がラクになる対応を3つほどあげさせていただきます。

  • 子どもがわかりやすいよう短い言葉に区切って説明する
  • 子どもが話したい、伝えたい合図に気づいてあげる
  • 見本の大人になるように嘘をつかない

子どもがわかりやすいよう短い言葉に区切って説明する

たくさん喋れるようになったからと言って子どもが言葉を全て理解しているわけではありません。私たちが難しい本を読み飛ばすように、わからないまま聞いているときもあります。

良いことも、悪いこともしっかりと短い言葉で区切って伝えましょう! たとえば褒めるときは「えらい!」「すごい!」といった状況だけではなく、1文で6単語ほど羅列し「今日は、お友だちと 粘土で 楽しく遊べて すごいね」などゆっくりと伝えましょう。子どもの成長にもよりますが、イヤイヤ期が落ち着く3歳~4歳頃には長い文章も通じるようになります。

また、注意も必要ですが、感情的になったり強制的になったりしてはいけません。なぜ注意しているかは、しっかり伝えたうえで、「こうしたらどうかな?」というような言葉で次に同じ間違いを繰り返さないように援助してあげてください。

ちなみに、叱るのは可哀想だからと優しい言葉だけで回避していると、大人として軽んじられるようになります。注意をするときは、しっかり向き合って1つ1つ状況を伝えてあげてください。

参考文献 参考幼児期の言葉の獲得 東京成徳短期大学

子どもが話したい・伝えたい合図に気づいてあげる

幼児期の子どもが、昨日と今日で伝えていることが違うのは日常茶飯事。子ども自身が感情をうまく吐き出せていないのかもしれません。そんなときは、無理に聞き出さず「おはなし」したいと思うタイミングまで待ってあげてください。

また、口下手で話はせない子からの、非言語的なサインもあります。ずっと側を離れなかったり、逆に視線をそらしたり、目を合わせないなど、いつもと違う様子があったらこちらから「どうしたの?」と投げかけてみてもいいかもしれません。さらに、苛立ちや混乱、不安を伝えているサインとして、物を投げる・叩くといった暴力的な態度、静かに固まるや指くわえるといった行動にでる子もいます。状況によって何かを伝えたいのだと親が感じとってあげることが重要です。

見本の大人になるように嘘をつかないこと

子どもが親に信頼を寄せるのは当たり前ではありません。プリンストン大学の研究によると“米国の子ども14,000人を対象にした調査で、子どもの40%が親との強い感情的な絆を欠いている”との結果に至ったそう。安定的な信頼関係は「誠実で頼れる大人」が、周りにいる環境によって築かれます。そのため、些細な口約束も守ってあげることがママやパパの信頼にも繋がります。

忙しくて口約束を忘れてしまったときは、きちんと守れなかったことを反省し、大人も頑張る態度を示すことで子どもが自分を大事にしてくれているのだと親からの愛情に気付きます。親子の信頼関係が深まることでスムーズな意思疎通に繋がりますよ。

参考文献 Nearly 40% of US children lack strong emotional bonds with their parentsB. B. Rose Huber-Princeton


子どもと接していてダブルバインドになってしまう原因

子どもと接していると、自然と声かけが「ダブルバインド」になっているかもしれません。ダブルバインドとは誘導するようなかたちで言葉のなかに矛盾した条件を提示し、強制的に選択させること。どのような表現がダブルバインドになるのか深堀りしてみました。

例えば、やりがちな声かけとして「好きなもの1つ選んでいいよ」と言いつつ、子どもが自由に選ぶと「チョコは虫歯になるからダメ。フルーツにしたら?」と、最初に提案した条件から矛盾しつつ誘導させることがダブルバインドになります。子ども本人は「何でもいいって言ったのに」と混乱を招きます。親がこのようなことを繰り返すことで、子どもは自分で選択することに不安を覚え、自主性が損なわれていきます

また、子どもの決定に言葉では「いいよ」と言っても、顔は「不機嫌」な表情だったり、「わがまま言っていると置いて帰るよ!」などと行動による矛盾を言葉にするのもダブルバインドとなります。

大人の立場からしたら、社会にあふれている矛盾は当たり前で、自然と言葉にしがち。それでも、子ども側は信頼しているパパやママからの言葉で気持ちを揺さぶられるようなことがあると不安になり、心身に悪い影響を与えかねません。

パパとママの意見が違うのもダブルバインド?子どもの意見を引きだそう

ちなみに、片方の親からの言葉だけでなく、パパとママ、先生と親などの2人の大人の意見が違うのに選択を求める場合も、状況によってはダブルバインドに発展します。

大人の会話の間に立たされたとき、返答しなきゃいけない状況に立たされるとあやふやな回答をする子も。決して顔色を伺っているわけではなく、子どもの頭は混乱状態にあるのです。

多方面からの声かけで混乱している場合には、子ども本人の意思を一緒に紐解いてあげることが大事。「〇〇先生はこうやって言ったの」「〇〇くんはこう返したので、あっているかな?」と具体的な状況確認をしながら1つ1つ言葉を置いてあげると、安心して話せるはず。

大人がコントロール?伝わらないときの注意の仕方

ダブルバインドはダメと言っても、子どもと真剣に向き合っているのに、大人の話を聞かないとき、どうすれば上手く動いてくれるのか悩んでしまいますよね。子どもを次の行動へ促しやすい注意の仕方をご紹介します。

注意する際には、なにを重要視すべきか、子どもへの行動と声掛けの一例を載せています。

子どもとの接し方のコツは「ラリー」が大事

子どもとの接し方のコツは、すぐに子どもに答えを求めないこと。子どもは成長途中のため、スムーズな動作やうまく感情表現ができないこともあります。

うまく行動に促したいときは「今から10分ご飯まで時間があるね」「〇〇ちゃんと、きれいなところでご飯が食べたいです」「一緒にお片付けをしましょう」と条件をきちんと会話しながら決めてあげましょう。条件が達成できたら「〇〇ちゃんが、お掃除頑張ってくれたら綺麗なところでニコニコ食べるご飯が美味しいね」と褒めつつ、子どもができることに対しての達成感を増やしていきましょう。

年齢によって悩みも変わる!年代別・子どもとの接し方

子どもの意識も年齢によって変わってきます。幼いうちに注意しなければいけないポイントや大きくなったときの声かけとして気をつけなければいけない年代別の悩みポイントをご紹介。

子どもの成長はそれぞれ違うので、そのこのもつ特性に合わせて、接し方を変えてあげてください。

参考資料 子どもの育ちをめぐる現状等に 関するデータ集 厚生労働省

幼児期

上記の通り、短い時間でも親と子どもと向き合う時間を大事にしましょう。この頃の悩みとしては、イヤイヤ期から、なかなか抜けきらない。幼稚園、保育園での生活態度が分からないなど。子どもからのサインを見逃さないようにしましょう。

小学校低学年

小学校に入り、時間の決まった集団生活に入ります。朝食を一緒に食べる。宿題の時間間隔を身につけるなど規則正しい生活を支援するのも親の役目。

また、子ども自体も集団生活のなかでストレスや不安をかかえてきます。学校生活のなかでも自信がもてるように、子どもの学校生活での様子を聞いてあげたうえで努力を褒め、悪いことの分別を教え周囲に馴染めるように考慮してあげることもポイントです。

参考記事 小1の壁とは?“リアルパパ”が具体的な対策から事前の準備まで調べてみた!

小学校高学年

学校生活が進み周囲と自分自身との世界の差が確立してくるころ。早い子だと思春期に突入することも。自分と周囲の差に、落ち込んだり、悩んだりする子も多いはず。違いがあるのは当たり前であり、落ち込まないように促したうえで、親はあなたの味方であると伝え安心できる居場所をつくりましょう。さらに、親として懸命に働く姿を見せるのも、子どもの将来に向けて良い学びとなります。

参考文献 小学校高学年児童における遊び能力と社会的スキルの心理学的研究 島根大学

中学生

1番気を使う時期の3年間。思春期、第二次性徴期、受験。子どもに大きなストレスが降りかかり、周囲の環境にも影響されやすい時期となります。親として学習の支援だけでなく、多感な時期に社会の価値観に触れることを推奨してみてください。

友人との遊びが楽しく、一緒に出かけるのはなかなか難しくなってはいますが、美術館やコンサートなど、中学生になったからこそ落ち着いて社会学習できるイベントで感性を育ててあげましょう。

高校生

だいぶ親から手が離れる年代ですが、個性も確立してきて、親からの干渉を嫌う子や反抗期が長く続く子もいます。子どもと親との「信頼」が問われることもあるはず。親はいつまでも味方でいると伝え、陰ながら生活の支援をしましょう。

また、学校の先生と親との関係性は、小中学校より薄れるため、子どもの心境を知りたいのなら子どもの友人と適切な距離感で関係性を築いていくのが重要なポイントとなります。

短大生・大学生

18歳、20歳と成人を迎え、その後は就活をプレッシャーに感じている子も。親として精神的にサポートできることは、少なくなってきますが、困ったときには送迎や仕送りのサポートができるよう親自身の心身や生活環境を気遣いましょう。

親が心にゆとりを持てるポイント

親のストレスは子どもに直結します。両親が不仲な子は、いつもどこかで自分の成長へのプレッシャーを感じているかもしれません。シングルマザーやシングルファザーでも楽しく笑顔な親を見て育つと、早く大人になって親のために力になりたいと感じるはず。

親が笑顔で接するために、苛立ちを抑えるにはアンガーマネージメントで自身の気持ちと上手く向き合いましょう。

・怒りの沸点「6秒」が経過するまで深呼吸や体を動かす

・自分が感情的になってしまう原因を把握しておく

自分だけの時間を確保し、気持ちにゆとりをもつ

参考資料 大阪市教育委員会

親との関係性で悩んだ不登校からの脱出体験談

筆者が親にされてきたことを振り返り、どういう対応が悲しかったか、嬉しかったかなどの成長過程を簡単に紹介します。

思春期のとき、自分の学習能力に自信を持てずに、不登校気味になっていた私。口癖は「学校で教わってきなさい」という母親。自信を持てない私と学習支援をしない母親との間に溝ができ無言の日々が続いていました。

我が家の本棚は、私の学習机のみ。買った覚えのない本があったので、ふと手にとってみると、母親が私に隠れて読んでいる本「子どもが育つ魔法の言葉」でした。もともと、学習の苦手な親が頑張って読書をしている姿に対して、自分はなんてくだらない片意地を張っていたのだろうと思い、自分なりに学習しつつ登校するようになり、親との会話も戻りました。

子どもはいつか親を超えていきます。親が子どもに対して自分なりにどう接しようと考えているだけで、実は子育てになっているのかもしれません。子どもを大事にしたいという思いはいつか通じます。焦らずに子どもの成長を待ってあげましょう。

まとめ

子どもと向き合うって意外と大変で思っていたよりエネルギーが吸い取られ、充実した時間がとれていないかもと反省する方も多いのではないでしょうか? 世界にある育児書の数をみれば周りの親も悩んでいることが分かるはず。自分のストレスを溜めすぎず笑顔で子どもと向き合ってみてください。

ライター/Comeco

更新日: 6/30/2025

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